さっきテレビを見ていて、商業の舞台では空気をもやーんとさせたい時、ドライアイスを使うんだな~と思いました。キャパの大きい舞台の場合は袖にドライアイスを大量に設置できる機械もあるでしょうし・・・

コレが小劇場になるとそうはいかないんですよね。

小劇場も小さすぎるとキャパ50とかフツーにあるし、100とかあればマシな方ですけど、でも袖は物を置いておけるようなスペースはなかったりします。200以上のキャパになってくると、けっこう有名な方が出演していたりもしますから、それなりに楽屋も広かったり、余裕もあります。

私が芝居に出ていた頃はもう10年以上も前なので、この10年の間に自分が出演した小屋はほぼなくなっていました。それほど、小劇場を運営していくのは大変だということでしょう。

よく、恋人役で仲良くなってしまうケースってありますよね。私の知り合いにはそういうのがいましたね~

……で、しょーこさんは?

一切ない。っていうか、そういう役が来なかったです、ただの一度も。

なぜか。

いつもいつもまず例外なく私は飛び道具だったからです。とりあえず、その場面に放り込んでおけ!みたいな。そうすればどうにかなる(正確には余計混乱する)かも?

私のこのシュールな一面というのは、この当時に作られた、といっても過言ではありません。

演出がこの奇妙さに首をかしげ(?)目をつけたのは、稽古でやっていたエチュードでした。よく、エチュードって即興なので苦手な方もいますけど、私は適当なことを言ってその場をしのぎ、初めはまともな展開だったのに、最後の方はすっちゃかめっちゃかみたいな芝居になっていることもありました。

人はよく、見ているものが違うと、同じ世界に生きていても、違う世界に生きていることになる。

・・・みたいなちょっとスピ系みたいな量子物理学みたいなことを言う人もいますが、たぶん私が想像しているイメージというのはみんなとちょっぴり違ったのかもしれません。

と、いうのは私は現実でも、数々のおかしな展開があったな・・・と、遠い目をすることがあり。

だから、いつも異世界から現実世界に放り込まれたふくわらいみたいな位置にいました。いちおう最後の舞台はお嬢様の役だったのですが、コレがまた不条理すぎて、気分はかなり複雑でした。

生き別れた兄がいるという設定で、奴隷に首輪をつけて、公園を散歩しているお嬢様でした。その奴隷が言う事をきかないと、ムチでぶっていました。恐ろしく物を知らない箱娘で、「ツチノコって何ですの?」と聞いたりとか。

時間軸がズレたりしているので、場面転換をもやーんとさせる必要があったんでしょう。で、小さい小屋ではどうするか?

そうです、煙をたくんです!

私はベンチに座ったまま、煙にまかれて次の場面へ、みたいなところで、何をどう間違えたのか、煙がもうもう充満していき、「うぉ~咳が出るよ~マズイよ~何とかして~」と、内心叫びまくっていました。

終演後、共演者が「なんか煙たきすぎてなかった?」

「そうなんだよねー、ごめんねー、けむかった?」

うん、あそこまでいくと、もう一種のボヤだよね。

ちなみに、私が煙に翻弄されたのはこの時だけではありませんでした。

公務員だったときに、消防訓練で「煙ハウス」というのがやってきたのです。面白そ~と、言って入ったら大変なことに!

ただ、煙が充満している大きなテントに入るだけなのに、もうどっちが出口で、どこへ向かえばいいのかさっぱりわからないのです。

ええ~そんなバカなぁ~って方。

1度煙ハウスへどうぞ。