今回は自分だけではなく、人探しもありました。

普段から横のつながりを持っておかないといけない、と痛感しました。私は懇意にしているナレーターさんがほとんどいないので「誰かいい人いない?」と、言われるとピンチです!

いい人とはつまり良い声をお持ちの男性ナレーターさんです。しかも、なぜか?やり直し案件で、初めに採用された男性ナレーターさんに似た雰囲気を出せる可能性がある人を探さなければならなかったため、ただ上手な方を探すのとはワケが違い、非常に神経を使いました。

ここ最近、コンテスト以外では海外との関わりは全くなく、久々の案件がまたしてもシンガポール。よっぽどシンガポールと縁があるのか……それかシンガポールは映像制作会社が多いのか。

それにしても、今回もまたいつになくおかしな話で……この案件はつい最近、別のナレーターさん達が録ったものに、修正が入ったというので、連絡したところ、彼等と連絡がとれなくなってしまった、というのです。

んん~?そんなことあるのか。フリーランスの人はよっぽどのことがない限り、そういった悪い噂がたつようなことはしないはずなんですが……

まさかのトンズラ……?

他に考えられる可能性としては、原稿の半分ほどが録り直しとなる大修正だったため、それはムリ。みたいな。

私は以前から代役っぽいものが突然転がりこんでくるのには慣れているので、引き受けた以上やるしかない、とひらきなおり、男性ナレーターを探しはじめました。

国内だったら、人探しでもそれほど気を遣わなくてすむのですが、海外は宅録の基準が厳しく、しかも今回は予算もあまりない状況。もうプロの人じゃなくても文句は言えないよねぇ……と、半ばあきらめていたところ、いました!

決め手はやっぱり声でしたけどね。他にも上手な方はいっぱい登録されていましたが、今回はいろいろ制約もあり。

それにしても、私自身もセリフの割り当てがあったのですが、初めに採用された女性とは似ても似つかず。雰囲気だけは壊さないよう、マネしてみましたけど。

豪やシンガポールは時差が1時間しかないので「何時までにくれますか?」と言われたとき、すぐ計算できるのがいいですね。以前、豪に滞在した時もかなり家族と連絡をとりましたが、日本にいるのと同じような感覚で生活できます。ただでさえ、英語でやりとりをするのはとても気を遣うので、時差を気にしなくていいのはポイントが高い。

 

今回、初めてキャスティングもどきみたいな作業をしてみて、普段からプロとしてなさっている方を改めて尊敬しました。まず、選ぶという段階でそうとう悩みましたし、知らない人に頼む、ということがいかに賭けに近いかも感覚としてわかりました。懇意にしている人に頼めば、その人のやり方や癖もわかりますから、対処しやすい。

それにしても、国によって案件が終了した時の喜び方は千差万別。

今回のクライアントはそーですね、日本語で言うなら「イヤっほう~」(……?)みたいに飛び上がっているであろう図を予想させるコメントでした。

国内では皆様、実に紳士的に静かに終了するので、若干ウケました……