ここ1ケ月の間はなぜか?全く取引をしたことがないクライアント様からお仕事の相談が舞い込みました。

やはり、ハロが来てから私自身、もう残響音で悩むことがなくなったので、意外とそれが無意識にずーんとあったのかもしれません。もちろん、今の時期はどこの映像制作も仕事がたてこむ時期なのかもしれませんが。

国内も国外もありました。自分では音質が格段に良くなった自信がありましたが、実際に納品するまではこれってどうなんだろう……と一抹の不安も。

海外のクライアントは珍しく私を見つけて声をかけてくれました。納期がキツイ案件だったので、誰もつかまらなかったのかもしれません。このクライアント様はいつも「大変、大変!スゴイ急ぎなの、やってくれる?」みたいなことを英語でおっしゃって、メールの文面だけで急ぎのあまり、ざわついているのがよくわかる不思議な会社です。

私って本当に英語がよくわからないんですよ。今回も「だめだぁ!もうイミ不明すぎる!誰か教えてっ」と、言ってネイティブに質問したりとかね……

なんでわからなかったかというと、国内ではあまり1つの文章につき3つか4つのテイクを録ってください、と言う注文がないからです。たとえば、キャラクターが定まっていないので、違う声でいくつか下さい、というのはありますが、ナレーションを各シーンごとに3つ4つとなると、相当な量になります。

まさかそんなことを頼むはずがない……と、希望的観測で英語を読んでいたからだと思います。でも残念ながらホントでした。ただ、尺が短い案件だったので、思ったよりも楽でしたが。

メールでの交渉では、ビジネスなので絵文字とかないですよね。いくら急いでいるからって全く面識のない私に、カジュアルな言葉ばかり使えないし。それでも、なんというか、メールを書いている人の状況は読み取れますね。第六感ってやつでしょうか。もし皆様もおありでしたら、世の中はかなりテレパシッく(……?)ですね。

 

このところ、連絡が来るのは女性ばかりで、イヤ~世界の女性はたくましいわぁ~と感心するばかり。

これは候補出しで落ちてしまった話で、恥ずかしいのですが、ドイツの女性がシューティングゲームみたいなのを作っているらしく、そのキャラクターを探しているとのことで、テストを提出してみました。

私はそのキャラクターには合っていなかったのですが、声は気に入ってもらえたようでした。今回、お仕事にはつながらなかったのですが、声はストックされたようなので、よかったと思っています。

新人の声優さんは特にそうですが、初めはおかしいほどオーディションに受からない、と言います。それはそうですよね。人気のある方を使った方が製作会社としても話題性が見込めますから。

ただ、オーディションに何十回と参加していると「へぇ、この子ってこういう役が合うんだな、でもこっちはちょっと違うな」とかスタッフの方々に覚えてもらえるんですよね。もちろん端役としてはしっかり呼んでもらえるようにもなります。

この、覚えてもらう時期を乗り越えられるかどうかが、新人さんの正念場と言えるかもしれません。そしていったん主要な役につくようになれば、その後はファンの方にも覚えてもらえますし。

私自身も候補出しでの落選はしょっちゅうなのですが、これは覚えてもらういい機会だと思って、あまり落選自体は気にしないようにしています。

 

昔、公務員だったとき、夏に歩けない時期があったりしました。

その時はタクシーで帰るしかなく、ほぼ毎日職場でタクシーを拾いました。

ある日、職場の前でタクシーに乗ると、運転手さんが、「あのー私、前にもお客さんを乗せました」と言うんです。

何年も前らしいですが……

私はそれを聞いたとき、ミラーで後方座席の私の顔でも確認して覚えていたのかな?と思ったんです。

「お客さんの声を思い出しました、話していて気が付いたんです」

ええ~!私が運転手だったら思い出さないよ。音を記憶する能力なのかなぁ。

 

地方の方は珍しくも何ともないことだと思いますが、都内では同じ運転手に会うことは予約でもしない限り、奇跡に近いです。まして普段は電車しか乗りませんから。

タクシーの運ちゃんとのエピソードはまぁ数えきれないほどあるんですが、このブログでは書けません。でも、もしかしたら、私の話がビジネスマンと違ってバカっぽいから覚えていたとも言える……