先日、洋物のシューティングゲームが発売されました。
親切な方がこちらにアップロードされていますので、もし興味がありましたらご覧ください!

https://www.youtube.com/watch?v=lmlD1ney4AQ

私は普段、専らナレーションの案件が多いため、こういった若い女性の役は久しぶりでした。声については、ドイツの方からかわいすぎず、しかし、鮮明な感じで、という注文があり、いろいろ考えてみましたが、こんな感じになりました。

英語バージョンの方は世界中の方がユーチューブでアップされているので、そちらも興味のある方はお聴きください。英語の方はとてもクールで素敵な声です。

私自身は、普段ゲームというのはほとんどしません。この仕事をやっていながらけしからん、と思われるかもしれませんが、アニメ、ゲーム、CDドラマ、何でもいいのですが、根本は演技力がなければこなせないものと心得ています。今の人はとても器用に全てのジャンルをこなしますが、昭和の声優さんたちは、信じがたい演技力をお持ちでした。

あの力は、アニメやゲームを見て研究した、とか言う次元ではないですよね。元は俳優さんが多かったですから、当然なのかもしれませんが。ただ、商売でもある以上、どういった声が求められているか、ということは私も研究しています。正直なところ、萌え系はそれほど変化はありませんが、それ以外のジャンルでは、やはり相当変わってきているな、と感じています。

海外の案件は必ず、英語と日本語、両方のスクリプトを渡されます。皆様もご経験があるかと思いますが、必ずしも日本語を読んだ時に、作家が意図していることが翻訳されているとは限りません。日本語にある微妙なニュアンスが英語にないこともありますし、英語と日本語の間に微妙な差があり、どこまで詰められるかが、翻訳家の腕の見せ所とも言えるのかもしれません。

今回は、セリフのスクリプトだったので、感情を理解するために、多少英語を参考にすることもありました。ただ、この役ってAIなんですよね。それが悩みどころでもありました。人間じゃないのかぁ、どーしよ、みたいな。

でも、やはり一本調子は望まれていない感じでしたから、フツーの女性っぽくなりました。

実はこの案件も本当に不思議な経緯でお引き受けすることになったのですが、守秘義務もありますし、ここではお話できず……

ただ、惑星や宇宙というのは私にとって、常に特別な響きのある分野です。小さい頃からプラネタリウムに通いつめていましたし、家の中には家族が買いあさったUFOの本が何百冊とあり、それを当たり前だと思って育ちました。だいぶおかしい趣味だったようですが……女の子だっていうのに、ハマったジャンルはスターウォーズや銀河鉄道のような宇宙ものばかり。果てはあまりに意識しすぎて、人生がそちらへ寄りつつあるな、と思うことすらありました。

まったく人間の意識というのはよくできていて、面白いものだと思います。いつかそのユニークな経緯をお披露目できればと思っています。