仕事に関しては、国内でも海外でも地味~にこつこつとナレーターさんを必要としていそうな制作会社などを探して、連絡をとっていますが、フリーのナレーターさんをとりまとめている会社は事務所とは違った形態のため、よくご連絡をいただくことがあります。

 そこでは候補出しも多いのですが、初めから私を薦めてくださるディレクターさんなどもいらっしゃるので、とても助かっています。やはり、候補出しは突破できない時もあり、まれに受かると「どーした自分?」と不思議にさえ思うことも……

 海外に関しては、制作会社にアプローチはさすがに難しいため、日本語を取り扱っていそうなエージェントを探すのですが、これはけっこう大変。日本人を抱えていても英語のお仕事が多い会社に登録してしまうこともありますし。

 それをサイトから知るのはなかなかに難しく、ほとんどいつもヤマ勘で登録の申し込みをします。国内と同様、連絡がないこともけっこうありますが、すっかり慣れてしまって、応募したことすら忘れていることが多いです。年間、けっこうな数の会社にアプローチしますから、本当に覚えていることが難しい。

案の定、海外の会社でもはや忘却の彼方にあったエージェントがいらして、いきなりそこから登録どーぞ、みたいな連絡が来ました。でも、ここって一体いつ申し込んだんだろう……と考え込むほど前だったんです。

私は海外の仕事をしだしてから、まだ2年もたっていません。それでも覚えてないので、たぶんかなり初めの頃に連絡したエージェントです。

でも、その時のことを走馬灯(……?)のように思い出したのですが、本当にレートや条件など何を読んでも英語がイマイチわからなかったことを覚えています。もう無意識では拒否反応すら出ていました。

だから、内心こんな英語まみれで仕事するのはムリではないか?と、自信喪失に近い状態だったんです。

その後、別のエージェントなどを通して拙い英語でどうにかやりくりしながら「残響音どーにかして!」「デモをもっとアップしなさい」とか言われながら「はいはい~!」と注文に必死に食らいついているうち、海外のサイトへの拒絶反応もだんだんとなくなってきているのがわかりました。

それで、気が付いたんです。

ああ、だから今になって連絡来たのか、と。

これを偶然と思う人もいるかとは思いますが、私はこういうことが人生にホントに多いんですよね。準備ができていないとその時は何をやってもダメで。若い頃はお仕事につながること自体なかったですしね。

かといって、今は順風満帆かというと、そうでもないです。この前は初めて仕事が完遂できない不安を感じました。

それもやはり海外の仕事でしたが、もうオファーが来た時点で、どうしよう……とは思っていました。日本語の指示がおかしく、もちろん原稿にもおかしな点が散在し、また何よりもそのキャラクターのコンセプトが理解できない。

幸い、エージェントを通してやってきた案件だったので、録り直した後、彼らが何かととりなしてくれて、受け取っていただけたのですが、クライアント様の理想の表現には届かなかったようです。

このエージェントは多くの日本人のナレーターさんを抱えているので、他の方に頼んだ方がいいのでは?と提案したのですが、何とかして私に続けさせようとスタッフが入れ替わり立ち代わりで説得しようとするんです。知らない外人がうようよ出てくるのには正直驚きました。

「なんかヘンだな……」と思ったので、私もこのままでは迷惑がかかるし、他の人は機転を利かせてうまくやるかも!と言い続けました。

でも、最後の方のやりとりでエージェントが言ってくれました。私の表現が的を得なくても、私の声を気に入ってくれているんだと。

その時、なんでワケがわかんなくてももーちょっと努力しなかったんだろう、と反省しました。

声のお仕事って、本当に代わりはいくらでもいます。無名の人を気に入ってくださるなんて、通常はなかなかないことです。確かに原稿はイミ不明でしたが、持ち前の妄想力(?)で何とかできなかったのか。

日々、反省することだらけですね……

さて、今日から元号がかわりましたね。私はワケあって、現天皇陛下とも美智子上皇とも「これってすごいニアミスだよね」ということがありました。

一般市民なので、お会いすることはかないませんが、普通にニアミスってあるんだな~と懐かしいです。大体、予想だにしないタイミングでやってきます。「おやっ、そこにいらしたんですか!?」みたいな。まぁ、お二方とも突然目の前に現れた感がありました。やはり親子ですねぇ~(……関係ないか)

でもフツーどんなことも予想できないタイミングですよね!だからびっくりしすぎて目がテンになったのを覚えています。

皆様にとってハッピーな令和になりますよう……