大学ではいちおう合唱団に入っていたり、文化祭ではレ・ミゼラブルで歌ったりしましたけど、社会人になってからは不特定多数の前で歌うということはなかったと思います。

 カラオケの会とか行けば、確かに知らない人々と歌いますけど、カラオケって別に人前で歌うために行く感じでもないですよね。なので、私はもっぱら普段は一人カラオケ、ごくまれに友人と行く程度。

 ただ、元々学生の頃にミュージカル系(今はどちらかというとクラシカルクロスオーバーと言われる分野)の歌は専門的に歌ってみたいと思っていました。でも、当時はそちらの道へ行くよりも私にとっては声優の道の方が現実的に思えたので(今思うとかなりイリュージョンな道だ……と反省)歌の方はひゅうぅぅんとフェードアウト。

 でも、なんていうかこの長年の間に生み出した七変化的な声を使って女声だけでなく、男声も使い、モブも自分で歌って、もはや誰が歌っとんのかわからないみたいな感じで聴いてくれる人を楽しませることができたら面白そうだなぁ、とずーっと思ってはいました。

 ユーチューブしかないな、とは思ってたんですけど、なかなか私にとって「歌ってみた」動画を作るのはハードルが高かった。

 ……で、途方に暮れていたところ、ナレーターとして登録していた事務所の社長さんからライブ配信をしたい人募集、というご連絡をいただいたのです。

 ライバーという言葉すら知らなかったので(私の友人たちはほとんど知らない)怪しさ満載。

 正直、顔出しはあまりしたくなかったのですが、歌いたかったのでそのへんは変装で誤魔化し……

 しかし、こちらも始めてみた時は何度も挫折しかけました。まず、たとえ不定期でも次回までに日を置かずに配信しないとなかなかリスナーさんが定着しません。

 最近になってようやく、「あ、この方は以前も長めに視聴してくださったな」とか覚えている方も増えてきました。

 もちろん誰も来てないけど、とりあえず一人でしゃべろう、みたいな日もけっこうあります。ただ、そのあたりは芝居で鳴らした適応力が功を奏し、30分ぐらい独り言をボソボソいい続ける(そっちの方がよっぽど怪しいか……)のはわりと平気になりました。

 とにかく若い人が多い業界なので、私の年齢層に需要があるのかなぁ?と疑わしいままスタートを切りましたが、おかしなことに年齢がつかめないようで「アラサー?アラフォー?」としつこく聞いてくるリスナーさんもいます。

 そして、私の歌う歌が昭和の終わりから平成の始めにかけてのアニメが多いので、年バレてんじゃ?と思うけど、自分の子供ぐらいの年齢の子なんかが聴きにくることもあって、ホントに不思議な感覚です。

 こういうのってびっくりするような美人な方ばかりなんです。なので、私は物珍しさから訪れてくださる方が多いようで、変装の容姿に関してはいろんなことを言われます。

 もし、懐かしのアニソンとかお好きな方がいましたら、ご連絡ください。たまに覗きに来ていただければ嬉しいです。変装してるので驚くかと思いますけど。名前は出していないので、こっそり続けるつもりです。

 毎回、2,3曲はかなり原曲の方に特徴を似せているので、面白いかも?しれません。歌自体はヘタなんですけど。音程ハズしてリスナー様にご指摘受けることも……個人的には面白い方がいいと思っています。

 声が綺麗で歌が上手な人はそのへんの界隈にたくさんいるので太刀打ちできないですし。いろんなカラオケの会に行きましたけど、素人の方ってプロみたいに上手! 私は元々芝居なんかでもシュール系が合うらしく、その路線は続いているかと……