宅録のナレーターさんは、まず最初に何よりも締切、つまり納品日を確認します。もちろん字数も大事ですが、よっぽどのことがない限り、いきなり何万字とかは来ません。それに、何万字とかいう注文の場合はたいていそれなりの期間が考慮されています。

1万字を3日で出そうよ!・・・とかいう暴挙はさすがに企業もしない、ということです。

これは、フリーナレーターさん全般に言えることですが、忙しい方ほどこのスケジューリングは難しいかと思われます。私の場合、1日に2つ以上も仕事がたてこむことはめったにありませんが、売れっ子のナレーターさんは普通にあるでしょう。スタジオに出張する場合は行き帰りの往復時間なども計算に入れて動かなければ、次のスタジオの方々に迷惑がかかりますしね。

先日、なぜか注文が重なってしまい、とんでもなく多忙になりました。過去にここまで大変だったことは数えるぐらいしかありません。なぜそんなことになったかというと、長期間取引きがなかった会社から次々と連絡が入ってきたからです。

皆さまからすると「え、そんなことあるの?」と思われるかもしれません。しかし、そこがナレーター業の不思議なところ。過去には2年ぐらい音信不通だった方からいきなりナレーションの連絡が来たこともあります。

フリーのナレーターさんで、お仕事をコンスタントに回している方はほんの少数でしょう。ほとんどの方は仕事をかけもちしているか、司会業、アナウンス業など、顔出しのお仕事もこなしてどうにか生計をたてているかもしれません。

ですから、それが辛くて途中でやめてしまう方も多いかと思います。そうすると、懇意にしていたナレーターさんがやめてしまい、新しい人を探すか、すんごい過去に取引きしていたナレーターさんに連絡するか、さぁ、どっち!?みたいな選択をせまられる制作会社も少なくはないでしょう。

しかし、信頼できるナレーターを探すというのは、けっこうな労力を伴います。そうすると、とりあえずつなぎで昔の人を・・・となるのかもしれません。

ですから、ナレーターさんは突然の、もう名前すら覚えていない方からの連絡も何食わぬ顔でとらなければいけません。

誰だか忘れちゃったケド、耳の穴かっぽじってようく相手の話を聞き、話しながら思い出す(……?)という特殊なスキルが必要です!

まぁ、そこまで忘却の彼方にある方からの連絡はさすがにありませんが、とにかく今回は予想外にたてこみました。

いつもは余裕を持って録音できるのに、今回ばかりは「間に合わないかも?」と不安になりました。ですから、とにかく録音だけは納品前日までに仕上げ、最悪整音は間に合わないが、編集の方が整音のプロなので大丈夫だろう、と思っていたら!

「クライアントが17時までに完パケを渡してほしいと言っているんですが」

17時!?ひょえ~締切が早まるなんておどろきもののきだよー・・・ってショックを受けているばやいではない。録音終えておいて正解だった・・・

私の宅録人生で、締め切りが早まったことはほとんど皆無だったので、ほんとーに驚きでした。 また、普段は締切直前に作業を終えるなんてことはまずないです。でも、今回だけは特急並みの納品。

そんなこんなで珍しく忙しかったのですが、今は事情があってまた時間ができました。この間に、以前から用意していた音声動画をアップロードできればと思っています。

健康に関するラジオ番組みたいな感じなのですが、毎回必ずゲストを迎えるようにしています。でも、ゲストも実は私です。ですから、皆さまにはボイサンのつもりでお聴きいただいてもいいですし、おそらく今まで考えもしなかった健康についての見解がご自身の中で生まれるかもしれません。私自身はかなり中立の立場でお話できればと思っています。

英語は少しわかりますので、海外のサイトなども参考にしています。栄養については、海外の方が臨床が進んでいるからです。なるべくみなさんが元気になれるような番組を目指します。楽しみにしていてくださいね。